機動戦士ガンダムSEED DESTINY

<#44 二人のラクス(08/20)>
【STORY】
カガリの声明に電波ジャックで割り込んだ偽ラクス(ミーア・キャンベル)に対して、本物のラクス・クラインが逆電波ジャックで応戦し、ギルバート・デュランダルに異を唱える。二人のラクスの登場に、ザフトのみならず世界中が混乱する。
その頃、プラント宙域には連合宇宙軍の艦隊と、謎の廃コロニーが接近していた。それは連合の巨大レーザー兵器"レクイエム"の偏光装置だった。イザーク・ジュール率いるジュール隊の応戦も及ばず、月面基地に潜むロード・ジブリールの手により"レクイエム"は発射される。ビームが直撃し、崩壊するコロニー。その惨状にシンたちは激しく憤る。
アークエンジェル艦内ではラクスにより、デュランダルの企てる「デスティニープラン」が語られていた。それは人の役割を産まれながらの遺伝子で決める、究極の管理社会だった。
「未来を作るのは運命じゃない」…キラ・ヤマトの言葉に、団結する一同。デュランダルの計画を阻止するため、宇宙へと上がる決意をする。


【感想のようなもの】
今回の見所は三つ。一つ目は、待ってましたのラクスvsミーア直接対決。でも、修羅場になることもなく、本物の貫禄でラクスの勝利。まさかミーアの声明が、台本丸読みだったとわ…。かくしてミーアはデュランダルの指示により身を隠すことに。まさかこのまま・・・((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル。あと、今回の放送の目的は、カガリによるデュランダルへのメッセージだったはずだけど、真偽ラクスのせいでウヤムヤになっちゃったなぁ。どうやらオーブの戦後復興は、クライマックスのドサクサでスルーかな。
二人のラクスに揺れる世界。18話で登場したガルナハンのコニールが再登場。「騙されるな!この街を開放してくれたのはザフトだ!」と民衆を一喝。今までの『DESTINY』世界の民衆といえば、ブルーコスモスやミーアやデュランダルに扇動されまくりだったけど、今回は違ったな。
戸惑うシン・アスカと対象的に「本物なら正しくて、偽者なら悪なのか」と達観したレイ・ザ・バレル。それは自分がクローン(≒偽者の人間)だから言えることだろうか。


二つ目の見所は、噂の最終兵器"レクイエム"。その威力はもちろん、使う人間も恐過ぎる。本来は抑止力に使われるべき大量破壊兵器を「肝心な時に撃たないなんて、自分は何のためにいるのか」と愚痴る連合将校。今の連合に残っているのは、こんなイカれた奴ばかりらしい。そして「さぁ奏でてやろうデュランダル! お前達の為のレクイエムを!」*1と決めセリフ付きでトリガーを引くジブリール。開戦時の核攻撃といい、もはや言い逃れの聞かない悪党ぶりだな。一方のデュランダル、プラントが崩壊した瞬間に横の議員をチラ見してから拳を握っていたけど…あれはガッツポーズだよな。「これでジブリールに非難が集まる!」と言わんばかりの。
あと「ジブリールを逃がした、俺たちの責任だ」と言うレイ。反省はもちろんのこと、シンを遠回しに責めて、それによる怒パワーを引き出そうとしているように思えた。


そして三つ目の見所は、ついに明かされたデュランダルの真の目的。「遺伝子で人の役割を決める」と言えば、シンをインパルスガンダムパイロットに任命したのもデュランダルだったけど、これが伏線だったのか。あと、デュランダルとタリアは恋人同士だったけど、婚姻統制と「遺伝子的に子供が産まれ難い」という理由で別れたんだっけ。遺伝子で全てを決めるデスティニープランには、これへの意趣返しも含まれているのだろうか。
悩めるアスラン・ザラに「無駄なことはしないのか?」とアドバイスして、頼れる兄貴ぶりを発揮するムウ・ラ・フラガネオ・ロアノーク。マスクを外した事&記憶が戻りかけていることで、すっかり良い人ぶってるけど…つい最近までシラフで*2連合の極秘部隊を率いてヤバいコトしまくって、挙句はシンとの約束を破って病み上がりのステラ・ルーシェデストロイガンダムに載せて、一般市民を虐殺しまくっていたんだけどなぁ…。ともあれ、一致団結して打倒デュランダルのため、宇宙に旅立つのだった。…あれ?レクイエムのことはスルーですか。


【PS】
そう言えば、オーブ攻防戦で華々しく(?)デビューしたドム・トルーパー三人組は出番無しか。アークエンジェル勢との顔合わせがあると期待していたのに。

*1:このせりフ、『DESTINY』がスパロボ参戦した時は声付き再生を希望

*2:実は洗脳されていたとか…無いよね