機甲戦記ドラグナー(4)

全48話、視聴完了致しました。この年末年始は『ドラグナー』漬けだったワケか。


今日は25〜40話について。当時から既に「ロボットアニメのお約束」だった主役機パワーアップ*1を経て、「ギガノス軍の汚物」ことグン・ジェム隊との戦いが描かれてます。
グン・ジェム隊が作品のターニングポイントとなったことは、『ドラグナー』について見聞きした者なら周知の事実。確かに、グン・ジェム隊とのエピソードはリアルロボット物としては異色。中国奥地*2の荒野を舞台に、とても軍人とは思えない荒くれ者が、青龍刀やチェーンソーを装備したメタルアーマーで暴れまわるのだから。いわゆる「リアル系」には、近代的で洗練された舞台設定や軍事組織やメカがお約束だけど、その真逆を行く泥臭さ。前半がリアルさを追求した「ロボット版・トップガン」だとしたら、グン・ジェム編は「ロボット版・北斗の拳」と言うべきか。
ちなみに、グン・ジェム隊をデザインしたのは、アニメ版『北斗の拳』ではチーフディレクター(監督)を務めていた芦田豊雄氏。その影響がダイレクトに出ていますね。


で、そんなグン・ジェム隊が打倒ドラグナーのため繰り出す罠やら秘策やら秘密兵器やらを、ケーンたちが迎え撃ったりするのがこの辺り。メタルアーマー同士のバトルがメインなので、折角カスタム化されたドラグナーも容赦なく壊されまくりです。他にも、三人一組の戦闘チーム"ゲルポック隊"や、滝口順平氏の怪演が炸裂する"ハイデルネッケン少佐"など、個性的な敵キャラが登場。次々と現れる強敵*3とギリギリの戦いを繰り広げる。まさに格闘モノを地で行く展開。


41話からは舞台が宇宙に戻り、再びSF物としての色が強くなる。そう考えるとグン・ジェム編で「路線変更した」と言うより「一時的に作品イメージが変わった」と言うべきかな。

*1:ドラグナー』の場合は新型機ではなく、1話からの機体をカスタム化した

*2:ここにギガノス軍の秘密工場があるという設定

*3:残念ながら『ドラグナー』では強敵を「とも」とは呼びません