井上喜久子の瑠璃色アクアリウム

文化放送 1995年10月〜1996年3月)
「十年一昔」というワケで、喜久子さんが10年前にパーソナリティを勤めていた番組を思い出してみる。
この番組の思い出…というかトラウマは、何と言っても最終回。いつも通りのホンワカした口調でリスナーへ感謝の気持ちを語る喜久子さん。
しかし番組が中盤に差し掛かった頃、唐突にこのひと言が発せられる…

みんなにね、ご報告があります。
実は私、5月に、結婚することになりました。

これにはマジ驚いた。
「女性声優がラジオで結婚報告」というケースは、その後も岩男潤子さん・林原めぐみさん・久川綾さん・三石琴乃さんと続くけど、その最初が喜久子さんだったりする。それだけに、どんな反応をしてよいのか全く分からなかった当時の俺。
加えて「仕事を減らそうと思っています」「もっと勉強したい」「ここで休もうと思っている」なんてことも言ってたので、殆ど結婚&引退宣言としか聞こえなかった。
最終回の放送が終わったら「アニメやラジオで喜久子さんの声を聴くことは、もう無いんだろうな」とか思い始めて、その夜は一睡もできなかったっけ…。


あれから10年…。その後の喜久子さんは一時的な産休期間はあったものの、当時以上にアニメやラジオに大活躍。加えてイベントをするわコスプレをするわ、挙句に「17歳です!おいおい」とか言い出して17歳教を声優業界に布教しようとしている。
…未来のことなんて、誰にも判らないなぁ。


そんなトラウマを僕に…いや、一定年齢以上の喜久子さんファン全てに植え付けたであろう『瑠璃色アクアリウム』最終回のテキストを発見。聴いていたリスナーは当時を思い出しながら、聴いていなかったリスナーは僕らが受けた衝撃を想像しながら、読んで下さいな。