ようやく小説『涼宮ハルヒの憂鬱』をゲットできた件について


涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱
作者:谷川流/いとうのいぢ
出版社:角川書店
定価:\540
発売日:2003/06

アニメが色々な意味で話題を呼んでいる『ハルヒ』ですが、原作であるこの小説も凄すぎる。
まず、文章量がハンパじゃない。しかも、その大半が主人公というか語り部である“キョン*1”の。モノローグというかハルヒ以下SOS団へのツッコミに費やされている。


で、感想についてはネタバレになってしまうので、隠しておきます。


ぶっちゃけて言うと、アニメ既放送分で語られている「朝比奈みくる=未来人」「長門有希=宇宙人*2」「古泉一樹=超能力者」というのは、大嘘のギャグだと思っていた。そして『涼宮ハルヒ』シリーズとは「極々普通の高校生が、オカルトマニアの美少女や"自称"未来人や"自称"宇宙人や"自称"超能力者に振り回される学園コメディ」だと思っていた。


舐めていた…知らなかったとはいえ、俺は『涼宮ハルヒの憂鬱』という作品を侮辱的なまでに舐めていた…。


ワガママなハルヒに(*´Д`*)ハァハァ…したり、ハルヒに辱められるみくるに(*´Д`*)ハァハァ…したり、しかも登場キャラが揃って未来人だの宇宙人だの超能力者だの言い出し、キョンボキャブラリーの限りを尽くしてツッコミを入れる、その様子に笑ったり。
そんな展開で突然…

あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る

なんて一文を目にした時の衝撃といったら・・・((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル。まだ読んだことの無い方は想像して頂きたい。
このセリフがトリガーになって、一気にシリアス(?)な展開へ雪崩れ込んでゆく。
この部分、アニメではキョンの「実はこの間に俺は、世界がこむら返りを起こしたような事件に巻き込まれたりしたのだが」*3のセリフで片付けられている。後で時系列を遡って描かれたりするのかな?


全体を通してみると、キョンハルヒの「ちょっと不思議なボーイ・ミーツ・ガールもの」として綺麗に完結している。(だからこそ『憂鬱』の後半部分はアニメ化していないのかな?)続編を織り交ぜたTVシリーズもいいけれど、『憂鬱』一本で長編アニメ化というのも観てみたい気がする。

*1:現時点では本名不明。もっとも今後も明かされることは無さそうだけど

*2:正確には「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイス

*3:4話「涼宮ハルヒの退屈」より