『A&G 超RadioShow 〜アニスパ!〜』(下)

文化放送:09/01 浅野真澄鷲崎健
今回のゲストは、この日公開の『エヴァンゲリオン』もとい『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』より、主人公・碇シンジ役の緒方恵美さんと、「宣伝協力」として広告やパンフに携わっているアニメ評論家の氷川竜介さん。
かなり興味深い話が続出したので、ここは会話書き起こし形式ではなく、コメントの要約形式にて紹介します。


まずは『エヴァ』が復活すると聞いた時のエピソードから。
緒方さん曰く「もし復活しても、自分が出演すると決まった訳じゃないから、オファーが来てからじゃないと喜べない」とシュート発言。なるほど、最近は某劇場版『Zガ○ダム』とか『聖×士△矢ハー□ス編』のように、お馴染みの声優が不可解な形で降板させられるケースもあるからなぁ。
結局、本当に喜べたのはオファーを受けて、さらに台本を受け取った今年3月頃だとか。


本作に出演した感想は「自分の作品を褒めるのはウソっぽいから好きじゃないんだけど、この作品は震えて泣いてしまった。ここまで頑張ったのは、この作品のためだったと思えるほど」と、最大級の賛辞。
もちろん、久々に「物語の中で」シンジを演じるには苦労もあった模様。「年に2回くらいは、ゲームやパチンコの収録でシンジを演じていたので、久しぶりという気がしなかった」と言いつつ「実際にアフレコをしたら、やっぱり庵野監督が作ったのが『エヴァ』だと思った」「シンジは内向的で、人から何か言われて喋るキャラだった。でも、ゲームの収録では独りで喋っていたので、アフレコの始めの方ではシンジが能動的なキャラになってしまっていた」という。
なるほど、ゲームとかの収録で「セリフを言う」のと、物語の中で「喋る」とでは、また違う物なのか。そんなギャップに苦しんだ緒方さんも、アフレコが進むにつれ「昨日、12年前のスタジオにいたような気分になった」とか。


そして気になる『ヱヴァ』の今後の展開について。
こればかりは出演者の間でも殆ど知らされてないらしい。ただ、一番知っているのは渚カヲル役の石田彰さん。カヲルは役柄上、物語のバックボーンを知っているから、石田さんもそれを聞かされた上で演技しているのだとか。
役得だなぁ石田さん。石田さんにとっても『エヴァ』は出世作だから、今回の復活も嬉しいことだろうなぁ。


話は少し遡って、12年前の「エヴァブーム」について語る緒方さん。
「アフレコを始める前の、一番最初の資料を見た瞬間に、何かが違うと感じた」「1話のアフレコで、とんでもない作品だと感じ、何かが起こる予感がした」という。文字通りの「ファーストインパクト」だ。
世間的には「前代未聞のTV版最終回」や「深夜での再放送」がブレイクポイントだと言われているけど、オンエアされた頃から反響も凄かったし、周囲よりも出演している当人が凄さに気づいたという。
うん、これには当時すでにヲタだった僕も同感。独特の演出とか、作品全体に流れる緊張感とかが、早くからアニメファンの間で注目されていたっけ。


今回の緒方さんは『ヱヴァ』について、かなり熱く語っていました。特に、大きなプロジェクトで周囲からの口出しがあるにも関わらず、一切の妥協をしなかった庵野監督以下スタッフ関係者に、感謝の言葉を述べてました。聞いてるこっちまで、何だか熱い気持ちになったりして。