『この中に1人、妹がいる!』を観ていて気づいたこと

今週気づいたこと!


「携帯電話の普及によって、"すれ違いのドラマ"が作り辛くなった」と言われているけど、同じ様なケースって結構あると思う!


そんなことを思ったのは、夏アニメ『この中に1人、妹がいる!』を観て。

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この物語は「主人公も存在を知らなかった異母妹(父の隠し子)が同じ学校にいて、しかも正体を隠して主人公との結婚を目論んでいる」というトンデモ設定。
それに対して、お約束のように「DNA鑑定すればいいじゃん」というツッコミが其処彼処で出ている。
もちろん劇中でも予防線は張ってあって「妹は正体を隠しているのだから、鑑定に応じるわけが無い」「下手に鑑定をしたら、隠し子である妹の存在が公になる恐れがある」ということでDNA鑑定は「禁じ手」になっている。


そこで思い出したのが『おねがい☆ツインズ』。この作品は『おねがい☆ティーチャー』の続編であり、今年放送された『あの夏で待ってる』の先輩格になるのか。

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物語は、孤児院育ちで独り暮らしをしている高校生・麻郁の元に、双子の妹を名乗る少女・深衣奈と樺恋が現れ、済し崩し的に共同生活をすることになる。しかし、どちらか一方は妹ではなく他人のハズで…というもの。
肉親なら家族になれる。他人なら恋ができる」というキャッチコピーで、この3人が織り成す恋愛や家族愛が見所になっている。
そして最終的には、深衣奈と樺恋のどっちが本当の妹だったのか(もちろんDNA鑑定に因らないで)判明し、3人の関係も決着がつく様子が描かれている。


で、本作でも当然の様にDNA鑑定の話が出てくる。序盤でDNA鑑定を勧められた麻郁は「鑑定には費用がかかるので、貧乏学生の自分には無理」というもの。
もちろんこれは方便で、実際は「自分を頼ってきた深衣奈と樺恋を疑ったり追い出したりしたくない」というのが本音だったりする。
さっさとDNA鑑定をして、妹じゃない方を追い出して終わり…じゃあ物語にならないし。


この手の「肉親は誰だ」という話(現代を舞台にした場合)は、今後作り辛くなりそう。


名探偵コナン』や『金田一少年の事件簿』といった推理物も、将来タイムマシンが発明されたら「犯行時刻に戻れば犯人が一発で分かるじゃん」ということでジャンル自体が無くなっちゃうかもしれないなぁ。