SEED DESTINY機動戦士ガンダムSEED DESTINY

#37「雷鳴の闇」(7/2)
アスランvsシン】
盗んだグフで走り出したアスラン・ザラメイリン・ホーク付き)を追う、シン・アスカレイ・ザ・バレル。シンはアークエンジェルフリーダムガンダムの件でアスランと衝突しまくっていたけど、今回の裏切りにはかなり戸惑っている。「アークエンジェルのスパイだったのか!」とか疑っていそうだったのに。そしてアスランが投降を拒否して「議長の言葉は世界の全てを殺すぞ!」とギルバート・デュランダル議長の危険さを訴えても、結局は「裏切るアンタが悪いんだぁーっ!」とブチ切れてグフ撃破。これには流石のシンも、かなり罪悪感に苛まれている模様。さもありなん、シンが今まで戦ってきた相手は顔も性格も生き様も知らない、ましてや仲間として心を通い合わせたことも無い、不特定多数の「戦場の敵軍」だったのだから。


【戦争アニメの通過儀礼
ところで・・・今回のような「見知っている人と戦場で殺し合う」という話は、戦争を扱ったアニメには避けて通れない通過儀礼。これを通じて主人公の覚悟や戦いの悲しさ・厳しさを描くので、本来なら早い段階であるはずだけど。事実、アスランキラ・ヤマトは『SEED』の第一話でコレをやっているワケで。でもシンは今になって初めて、この通過儀礼にぶつかった。いや、今までに2回あった機会を、いずれも避けていたりする。
一回目はトダカ一佐を討った時。オーブで避難した時からプラントに移住するまでお世話になったという、シンにとってはオーブ唯一の恩人だった。そのトダカが乗っているとも知らず、タケミカヅチを一刀両断してしまった。オーブ軍と戦うことになった時に「これではトダカさんと戦うことになるかも」と考えられなかったのだろうか。
二回目は記憶に新しい、ステラ・ルーシェデストロイガンダムで暴れていた時。最初は殺る気満々で戦っていたのが、パイロットがステラだと知った瞬間に戦うことを放棄してしまった。
そして「三度目の正直」が、今回のアスラン追撃だった。議長から大きな期待をかけられ、面と向かって忠誠を誓った今となっては後戻りはできなくなったのか。議長の代行者であるレイの言葉に従ってアスランを討つことになる。
議長への撃墜報告を終え、ミネルバに帰還したシンとレイ。出迎えたクルーの中には冷たい空気が・・・。特にメカニックのヴィーノはメイリンを討ったシンに憤りを隠せない。シンがステラを逃がした件を不問になった時は、抱きついて喜んだのに。


ルナマリア・゜・(ノД`)・゜・】
アスランメイリンの死を誰よりも悲しんでいるのが、他ならぬルナマリア・ホーク。仲間以上の想いを抱いていたアスランのみならず、最愛の妹までも失った。それも軍人として最も忌み嫌うべき「裏切り者」の烙印まで押されて・・・。辛かったであろう尋問を受けた後、廊下でシンと遭遇する。すっかり疲れ果てたルナマリアに、シンはすれ違い様に「ごめん」と一言・・・おいシン、
それが妹を殺した張本人が、姉に言う言葉かよぉぉぉーっ!こういう時は床に頭がめり込むまで土下座をして「妹を殺して申し訳ありませんでした!この戦争が終わったら煮るなり焼くなり好きにして結構ですから、この場はどうか見逃して下さい!」と、許しを請うのがスジってモンだろうが!ヽ(`Д´)ノ
・・・少々取り乱しました、失礼。ともあれ、ルナマリアは全てを受け入れ、シンに恨み言ひとつ言わず、ただその背中で泣き出すだけだった。ルナマリア、なんて気丈で健気なんだ・゜・(ノД`)・゜・。
でも・・・このドサクサに紛れてルナマリアを抱きしめているシンはどうだったか。デストロイでの虐殺行為*1を止めたフリーダムを「ステラの仇だぁぁぁーっ!」と逆恨みしまくっていたワケで・・・。
お前なんかに、ルナマリアの悲しみが分かるってたまるか!お前なんかに、ルナマリアは渡さんぞぉぉーっ!!ヽ(`Д´)ノ
・・・またまた取り乱しました、失礼。


【決戦、ヘブンズベース】
悲しみを癒す間も無く、ザフト・連合有志*2による連合軍本拠地"ヘブンズベース"攻撃作戦が始まろうとしていた。攻撃開始前の最後通牒として議長が提示したのは「ロゴス構成員(つまりロード・ジブリール)の引渡し」と「武装解除」だった。これは皮肉にも、ユニウスセブン落とし後に連合軍はプラントに出した最後通牒と同じだったりする*3
この決戦を、オーブに帰国したアークエンジェルから、宇宙の戦艦エターナルから見守るキラやラクス。ラクスの言った「ヘブンズベースが落ちたら、次はオーブ。誰にも議長を止められなくなる」が緊迫感を盛り上げる。次回、決戦。


【PS】
あっ、一番大事なことを忘れていた!シンに撃墜されたアスランメイリンだけど、やっぱり生きていました。東アジア共和国軍の一員として基地にいたキサカによって保護され、どうやら宇宙に行く模様。それにしてもキサカ、基地から逃げるグフを一目見ただけで「あれにはアスランが乗っている!」と気づいたようだったなぁ。

*1:敵軍の非人道的行為で、裏切りより重大。しかもパイロットはシンが軍規違反で逃がしたステラ

*2:この軍をなんと呼べばよいのだろう?「ザフト地球連合軍」・・・ややこしいなぁ

*3:この時は「テロリストの引渡し」だったが、そのテロリストはシンたちとの先頭で全員戦死していたらしい