レトロゲーム名画座『水晶の龍』

今回紹介するのは、ディスクシステムアドベンチャーゲーム『水晶の龍』。
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世間的には「ファミリーコンピューターMagazine」における伝説のウソ技シンシアと野球拳」が余りにも有名…というか、それ以外の事が殆ど語られていない気がする。


実はこのゲーム、かなりの豪華布陣で作られていたりする。製作の「D.O.G」こと「ディスク・オリジナル・グループ」では、スクウェアを中心としたパソコンゲームの人気ソフトハウスが集結。これはファミコン業界的にも大事件だったらしく、当時のゲーム誌(確かファミマガだったと思う)でもスクープ記事の如く大々的に紹介されていたっけ。


さらに、キャラクターデザインは『SDガンダム』でお馴染みの漫画家・佐藤元。そしてアニメパートはガンダムシリーズでお馴染みはサンライズ(当時の社名は日本サンライズ)。今のゲーム業界では当たり前になっている人気漫画家(イラストレイター)やアニメ業界との共作だったりする。


物語は、当時としては珍しいテキスト形式のSFアドベンチャー。主人公は乗ってるシャトルを謎の龍に襲われ、恋人のシンシアも行方不明になってしまった。そして、シンシアを助けるべく、宇宙や砂漠の惑星を冒険する…というもの。こう書くと壮大な印象があるけど、上の動画を観ても分かるように最短クリアで約16分と、意外と短い話だったりする。


僕はこのゲームを、友人の家でプレイした。その友人が別の友達から借りて遊んでいたのに便乗して、二人であーでもないこーでもないと試行錯誤しながら進めていたっけ。特に、一見同じ画面が続く宇宙や砂漠では迷いまくったもんさ。あと、ラスボスと思しきキャラのところまで進んだけど、何をやっても倒せずにギブアップ。…で、その後、やっぱりクリアしたくなって…スイマセン、ウソです。件の「野球拳」の裏技(まだウソ技だと解答される前)を知り、その友人に「まだ『水晶の龍』を借りてるか?」と尋ねたところ、「あれ、クリアできないんで返した」…この時、その友人をちょっとだけ恨んだもんさ。


そんな、ある一定の世代のゲームファンに甘酸っぱい思い出(トラウマともいう)を残した『水晶の龍』だが、別に黒歴史というわけでもなく、スクウェア・エニックスのホームページにはゲーム紹介ページがきちんと存在する。

ならば!ぜひともWiiバーチャルコンソールで配信するべきだ!
そして実現の暁には「嘘から出た真」よろしく、シンシアの野球拳も、ぜひとも実現させて欲しいぜ!
(↑結局、最後のこのひと言が最も言いたかった)