当たる続編、外れる続編

先頃、「まんがタイムきらら」で連載復活した『けいおん!-大学生編-(俺的仮称)』について書いてみる。


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ポニーキャニオン 2011-03-16

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まぁ、遠からずアニメ化(さしずめ第3期だから『けいおん!!!』かな)されるのは規定路線。
とりあえず、復活に関する感想は以下。


率直な印象としては「意外とあっさり復活したな」というもの。
昨年秋に主人公・平沢唯たちの高校卒業をもって連載が終了、否、「完結」を果たした…はずだけど。
放課後ティータイムの面々が全員揃って同じ大学に進学するあたり、早期での復活、否、「新シリーズ突入」を視野に入れていたんだろうな。
内容については、大学生編は予想通りなので、これで最大の懸念事項である「男」を出さない限り、概ね抵抗無く受け入れられるかな。


今回の「大学生編」が、これまでの『けいおん!-高校生編(俺的仮称)-』の延長線上に収まるのか、全く違う作品になってしまうのか。それは受け手である読者の感じ方次第、読者が各々持つ「『けいおん!』らしさ」の尺度によるんだろうな。


それこそ『ドラゴンボール』の場合は、孫悟空の少年時代(ドラゴンボール集めがメイン)と青年時代(悟飯が誕生して父親になって、戦いの規模もサイヤ人フリーザなど宇宙規模に拡大)と、さらには超サイヤ人時代(ひたすらバトル)に悟飯青年編と、主人公が成長を続けたり世代交代してまた復帰したりと、もはや別の作品としか言い様がないほど二転三転しても、結局は「同じ作品上での新シリーズ」として受け止められていた。
もちろん連載が途切れなかったりしなかったのもあるんだけど、どこか最後の一線で「『ドラゴンボール』らしさ」が残っていたからかもしれない。


ところで…外れる続編に多いのが「連載終了から時間が経ちすぎている」というパターン。
これも完全に受け手である読者の問題(?)で、一旦終了して完結した作品は、その時点から読者のモノ。続編はそれぞれの読者の理想に委ねられるんだと思う。
で、それが何年も経つうちに、読者一人ひとりの中で定着したり肥大化したり。


そんな状態で続編が出てきたら、例えどんな内容であっても、全ての読者が抱いてきた「自分だけの理想的な続編」に適うはずがない。
だから少なくない読者から期待外れの評を受けるんだと思う。


中には10年ぶりに復活したと思ったらヒロインが事故死していて、その心臓を移植された新ヒロインが登場して、そんな悲惨な内容にファンの猛反発を喰らった途端に「これはパラレルワールド」とか言って誤魔化した作品もあったようななかったような…。