今年個人的に起きたムーブメントに関する書籍を紹介してみる

早いもので、今年も残り1週間を切ったワケで。個人的に今年を振り返ってみる企画も、これで一段落かな。
(つーか、今年は正月休み無し。年越しも職場で迎える見込み)


今年はレトロゲームに関する書籍を、硬軟取り混ぜて読んでいたっけ。
ということで、今年読んだゲーム関連の書籍を紹介。


NHKスペシャル 新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防(1997年刊)

414080274XNHKスペシャル 新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防
相田 洋 大墻 敦
日本放送出版協会 1997-01

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アメリカにおけるビデオゲームの発祥から、日本におけるゲーム業界の変遷を記した良書。
この中で密着取材を受けていたのが、今年コナミの子会社となったハドソン。当時は「日本を代表するゲーム会社」という扱いで、その成り立ちから開発現場まで紹介されていたのに、時代の流れは残酷だ。


■ゲーム大国ニッポン神々の興亡―2兆円市場の未来を拓いた男たち(2000年刊)
4413032063ゲーム大国ニッポン神々の興亡―2兆円市場の未来を拓いた男たち
滝田 誠一郎
青春出版社 2000-06

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スーパーマリオブラザーズ』の宮本茂、『ゼビウス』の遠藤雅伸、『ドラゴンクエスト』の堀井雄二、『ファイナルファンタジー』の坂口博信などなど、ゲーム業界を築いてきたクリエイター陣のインタビューが満載の一冊。
締めくくりには、当時発売されたばかりのプレイステーション2を取り上げ、任天堂ソニーセガ、そして新規参戦したマイクロソフトによる「次世代ゲーム機戦争」を紹介している。
この戦争が激化した結果、ゲーム業界は開発費高騰やゲーム人口の減少を招くことになるんだけど、それを予期させる内容になっている。


任天堂 “驚き”を生む方程式(2009年刊)
4532314631任天堂 “驚き”を生む方程式
井上 理
日本経済新聞出版社 2009-05-12

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ニンテンドー64ゲームキューブを擁して挑んだ次世代ハード戦争に敗れた任天堂が、ニンテンドーDSWiiによってゲーム業界の覇権を奪い返す。その秘密を記した一冊。
任天堂が復活した要因とされている「ライトユーザの開拓」が、最近ではスマートフォンソーシャルゲームに取って代わられ、再び苦境に立たされているのは皮肉なもんだ。


■ゲームの父・横井軍平任天堂のDNAを創造した男(2010年刊)
404885058Xゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男
牧野 武文
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-06-11

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横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力(2010年刊)
4845910500横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力
横井 軍平 牧野 武文
フィルムアート社 2010-06-25

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任天堂の復活によって「任天堂の礎を作った人物」として再評価された故・横井軍平の生涯を記した書籍。2冊でワンセットとして読むのがオススメ。
横井氏が得意とした「枯れた技術の水平思考」で復活を果たした任天堂だけど、同じ思想を持つ…かどうかは分からないけど、より低スペックでお手軽なソーシャルゲームに取って代わられつつある。
こんな現状を、横井氏が存命ならどう思ったのだろうか。


■ゲームセンターCX(2004年刊)
487233907Xゲームセンター「CX」
ゲームセンターCX 有野 晋哉
太田出版 2004-12-01

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当Blogでもシリーズで紹介してきた一冊。
有野課長」がレトロゲームに挑む番組としてお馴染みな『ゲームセンターCX』だけど、元々はゲームクリエイターへのインタビュー番組だったことを知っている(覚えている)人は、どれだけいるだろうか。
お堅いノンフィクション本が苦手と言う方にオススメ。