『ミラクルジャイアンツ童夢くん-WBC編-』(嘘)

前回に続いて『ミラクジャイアン童夢くん』の話。
放送期間は1989年4月からの1年間。ラストは現実に沿って、ジャイアンツが当時(1989年)のセ・リーグ優勝を"童夢くんの活躍によって"(←ここだけフィクション)達成してハッピーエンドとなっている。


…実は最後の1クール分は「日本シリーズ編」にする予定で、当時パリーグで圧倒的な強さを誇っていた西武ライオンズとの対戦を、人気絶頂だった清原和博選手と童夢との対決を中心に描く予定だった。しかし、この年のパ・リーグは混戦の末に近鉄バッファローズが逆転優勝を果たしたため、脚本まで作られていた「日本シリーズ編」は急遽中止。セリーグでの戦いを延長して描き終了となった…


というのは嘘です!邪推です!ウソチクです!
僕が放送当時にリアルタイムで観ていて「何で日本シリーズ編をやらないのかな?」と不思議に思って、邪推に邪推を重ねた末に辿り着いた妄想です。
だから、このことは絶対に信じないで下さいね!
ましてや、某巨大掲示板や某フリー百科事典とかに、さも事実であるかのように書き込まないで下さいね!
いいや、やるなよ!絶対にやるなよ!(声:上島竜兵


実際のところ、製作スケジュールが「ジャイアンツのセリーグ優勝」という現実を繁栄させるので精一杯だったんだろうな。これでもし、ジャイアンツが優勝できていなかったら、どんなラストになっていたんだろう?
童夢くんと一緒に、来年こそ優勝だ!-第一部・完-」という打ち切り漫画みたいなラストだったりして。


さて、もしも『童夢くん』が現代にリメイクされたらどうなるんだろう?…当時のように実在の球団や選手を出すのは、まず不可能だろうな(笑)。
ならば舞台を替えて、先頃日本が二連覇を飾ったWBC、否、「WBCっぽい野球の世界大会」を舞台にしよう!対戦国の選手も「通天閣虎夫」のようにローカル色(偏見とも言う)を濃く擬人化しよう!
例えば、カウボーイ風もしくはネイティヴアメリカン風のアメリカ代表とか、弁髪で拳法家風の中国代表(額に「中」の字があればモアベター)とか、"あの革命家"と"あの議長"を過剰なまでに崇拝しているキューバ代表とか。
そして決勝戦でラスボスとして、アジア予選から通算して5度目の対戦をする韓国代表の選手たちは、テコンドーを駆使してベンチではキムチやナムルやチゲ鍋を貪り食っていて、語尾に必ず「ニダ」をつける等々。まさにヘタリア』以上『キン肉マン』以下な擬人化キャラを期待!…絶対に無理か。クレームがついて放送中止になるぞ。


で、ラストは童夢くんが「WBCもどき」での活躍によってメジャーリーグに移籍するしないの話になって、やがてそれがポスティング制度を使う使わないのFA権取得まで待てる待てないの揉め事になって、日曜朝にやってるワイドショーのスポーツコーナーで"あの親分"や"あの張さん"に「渇!」されて終了とか…。なんだよ、この現実のプロ野球界へのアイロニーを込めたオチは。


そんな『ミラクジャイアン童夢くん』だけど、某フリー百科事典の記述によると「マスターテープが水害に遭った」らしく、再放送やDVD化は困難な状態らしい。
これだと、もう日の目を見る機会もなさそう。ちょっと残念。