ついに完結した「やる夫」シリーズ

「最重要チェックやる夫作品」こと「やるやらで学ぶゲームの歴史」が、ついに完結。


■第15話 グンペイ
■最終話 夢の担い手たちの物語
■あとがき
■まとめ
(リンク先は、いずれも泳ぐやる夫シアターより)


時代は90年代後半。プレイステーションは『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』というビッグタイトルを手中にしたことで、ハード戦争の主導権を握る。対する任天堂NINTENDO64で覇権奪回を目指し、セガは最後の一手とばかりにドリームキャストを送り出す。
そして、任天堂が伸び悩み、セガもハードからの撤退を決めたところに、ダメ押しとばかりにプレイステーション2がリリースされたことでハード戦争も一度は決着するが…。
と、2000年までの、否、「20世紀」のゲームの歴史を描いてシリーズは完結。この後も任天堂がDSやWiiで巻き返したり、でもまた陰りが見えたり。その後の10年を見ても山あり谷あり。「ゲームの歴史」は現在進行形で紡がれ続けている。


あとがきではスレ主が、スレを書き始めた切っ掛けについて語る。「ゲーム会社の新入社員が『ゼビウス』を知らなかった」というのは、確かにショッキング。
でも、他のコンテンツ作品(小説や漫画といった出版作品や、映画やドラマやアニメといった映像作品)と比べたら、ゲームは過去の作品に触れる機会が極端に少ないのも事実。やりたくてもハードの方が入手困難だったりして。
確かに、過去のゲームやハードは、技術や性能で見ると、現行の物には劣るかもしれない。でも、中に込められている「物づくりのノウハウ」は参考になるはず。


4532314631任天堂 “驚き”を生む方程式
井上 理
日本経済新聞出版社 2009-05-12

by G-Tools
本シリーズの「後日談」としてオススメの一冊。プレステとの性能競争に敗れた任天堂が、「原点回帰」として送り出したDSとWiiによってゲーム業界の覇権を奪回した、その秘訣を探った一冊。
もっとも、この本が刊行されてからわずか2年の間に、任天堂はまた危げになっているんだけど…。